閉所恐怖症

自覚のないトラウマと自覚あるトラウマ

閉所恐怖症に陥る原因が、別ページで紹介したような過去の外傷的体験、すなわちトラウマにあると言われても、本人が自覚しているトラウマだけではなく、幼い頃の「ある衝撃」が、本人も気付かないままトラウマになっているというケースもあると言われます。

 

無意識に避けているもの、夢を見る度に出現する何か、記憶の片隅に眠っている何か、たまにふと思い出すものなどが、「トラウマ」と何かしら関連があるのかもしれないのです。しかし、本人には全く心あたりがないという場合があるのです。

 

トラウマというと何か壮大なことのように思うかもしれませんが、トラウマ、即ち心の傷は、その人それぞれの感じ方の違いで深いものになったり軽いものであったりします。

 

そもそも、人間が生きている中で、「大きいこと」「小さいこと」の区分は、各々の感覚や価値観によっても変わってくるものです。誰かが「大きい」「小さい」と客観的な物差しで判断するものではないからです。

 

感受性を少しでも持ち合わせている人間であれば、心に傷を負うことは、ごく当たり前のことです。そして、感受性の働いていない人間など、この世には存在しません。誰でも心の中に思うことや、感じることは有るはずです。

 

トラウマとは、何かしら大きく感情が動いた時に発生し得るものと言えます。その大きさは、他人の物差しではなく、本人しか持っていない物差しで測られるのです。そこに根深い問題があります。トラウマになるかならないかは、人によって異なるというわけです。

 

人間は、生きている間に様々なことを体験し、心で感じ取り、その中の一部を「大きな事件」として捉え、心の傷として胸の中にしまいこんでいることがあります。

 

しかも、事の重大さを、本人も周囲の人たちも気付いていない場合があり、これが問題を複雑にしています。

 

気付いた時には、既にPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの症状が悪化して「うつ状態」に至り、治療に長い年数を要するということもあるのです。それだけに、他人から見て軽く感じられるような「トラウマ」でも、それを軽々に扱うことはできないのです。

 

いずれにせよ、本人に自覚がない場合は、原因の特定がしにくく、そのために有効な治療法を発見するまでに時間がかかることになりがちです。


> 治療法には大きく分けて薬物療法と精神(心理)療法の2つ

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