閉所恐怖症

電車に乗れない閉所(乗り物)恐怖症

閉所恐怖症は、恐怖症の一種。閉ざされた狭い空間・場所にいることに極度の恐怖を感じる症状のことです。

 

閉所とは具体的には、エレベーターの中、外出先でのトイレの中、飛行機や電車・バス・マイカー、遊園地のゴンドラやジェットコースターなどの乗り物、トンネルといった場所を指します。

 

このうち、乗り物だけに恐怖を感じる、不安に襲われるというタイプがあります。別名「乗り物恐怖症」です。

 

人によって症状は様々ですが、体が宙に浮いたような感じで落ち着かなく、強烈な不安に襲われるという例もあります。不安は身体症状としても現われ、例えば手足に震えが来る、汗をかく、動悸が激しくなるなどのほか、下痢に襲われる人もあります。

 

下痢が症状に多い人の場合、電車やバスに乗ると5分も辛抱できず、次の駅で降りてトイレに駆け込むといったことが日常茶飯事に起きるのだそうです。

 

この症状に苦しんでいるという、ある患者さんは、通勤路線の全駅でトイレの場所を調べてあるそうです。

 

大変なのは、普段あまり乗らない路線を利用するときです。仕事での外出は仕方ないことなので、そのときは、遠回りしても使い慣れている路線を使って移動するようにしているとのこと。

 

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電車に恐怖を感じる患者さんで、より重症と思われる人は、

 

「どうしても用があって電車に乗らないといけないことがありました。切符を買って、改札を通って、少しドキドキするけどまだ大丈夫。ホームに立つ。まだ大丈夫。電車が入ってきた。扉が開く。人が出てくる。足がすくんで乗り込めない。激しい動悸、怖い。一歩も動けず、その場で座り込む。扉が閉まる。とうとう乗れずに帰宅しました。駅を出ると、さっきまでの不安・恐怖感は消えていました。用事を済ませることができない自分に嫌悪感を覚えます」

 

と、このように語ってくれました。

 

また、次のような手記もあります。

 

夏休みに遊びに来た親戚が田舎へ帰る日のこと。家族みんなで空港まで見送りに行きました。その帰りの電車内でのことです。

 

それは突然、起こりました。電車に乗ったときから何となく不安な感じに襲われていた私は、平常心を保つために深呼吸を繰り返しながら車内で立っていました。ある駅に着いたとき、扉が開き、人がたくさん乗り込んできました。やがて扉は閉まりました。気が付いたら、私は一人でホームに立っていたのです。

 

家族に一声かけることもなく、咄嗟に電車から走り出てしまったのでした。次の電車に乗ろうとしましたが乗ることができず、やっと乗れた電車もまた途中で降りて、何度それを繰り返したか分かりません。ようやく、目的の駅までたどり着いたのは家族から2時間遅れでした。


> 治療法には大きく分けて薬物療法と精神(心理)療法の2つ

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